Health,  Local,  Yoga

ワクチン接種と今後の展望

新年最初のブログです。

新年早々、今回のブログは 希望があるような、ないような…
ただの独り言のような…そんな内容です。


ワクチンの接種が、ベイエリアでも年末から始まっています。
(進行状況はこちらのサイト情報を参考にしました)

SF Chronicle COVID-19 ワクチン・トラッカー(1/16現在)
https://www.sfchronicle.com/projects/coronavirus-vaccine-tracker-california-sf/

現在は「フェーズ1a」に当たり、16歳以上の健康な人が対象になる「フェーズ2」は、夏か秋以降になるようです。

オンラインでのヨガクラスが 当面続きます

年末にワクチン接種の話が出始めたとき、新年は期待感を持って迎えられそうに思いましたが、現状はそれほど甘くはなさそうです。

ワクチン接種の進展状況
変異型の今後の流行
ワクチン耐性があるウイルス出現の可能性


…不確定要素を含めて 保健衛生局が今後をどう判断するかは読めませんが、ハイリスク対象者への接種が終わるまでは、市民の感染リスクの高い活動は制限されるのではないかと 個人的に考えています。

呼吸器の持病を持つなどのハイリスク対象者が含まれる「フェーズ1c」への接種が始まるのが 3月以降と予定される中では、集団活動はまだまだ制限される状況だと考えられます。

この点から、オンラインクラスは春が終わるまでは続くだろう…と感じています。


ともに行う「場」としての ヨガクラス

今月で、オンラインでのヨガクラスが8ヶ月目に入りました。

ご存知のように ヨガを含めた多くの習い事が、同様にオンラインクラスで提供されています。

ヨガに関しては 既に巷では、スタジオを手放して オンラインクラスのみの運営を始めたヨガクラスも出てきています。
一方、「オンラインクラスは行わない」として、完全にクラスを停止しているところもあります。

これには、様々な考え方と葛藤を 講師の皆さんがそれぞれお持ちなのではないか…と勝手に考えています。

自分も、昨年参加者として様々なオンライン・ワークショップに参加しましたが、「オンラインにはオンラインの良さがある」と感じます。

自宅から気楽に参加でき 移動時間を取られないことや、他人のポーズや気配が気にならない面で集中しやすさもある。
繰り返し見たり、参加したいタイミングで参加することもできる…

このクラスも オンラインクラスで繋がった生徒さんもあるので、オンラインクラスをやってきて良かったと思っています。

一方で、(当然ですが)「対面式クラスにはあって、オンラインクラスにないもの」があることも感じてきました。

それは一体何か、物足りなく感じる正体は何なのか ずっと考えていました。

それは「見えないこと」ではありませんでした。

「見えないこと」は、本当はZoomを使えば、なんとなく解消されることであるように思いますが、参加者としてzoomに参加した時も「ないもの」は常にそこにありました。

そのことをずっと考え続けて、今現在 感じていること。

それは「空間を共有すること」そのものです。

「空間を共有すること」が含むもの

空間を共有することそのものに、意味があるのか。
これまで考えなかったし 無自覚でした。

その中に何が含まれていたか、考えてみました。

まずは「嗅覚」への刺激です。

空間を共有しないと、相手側が持っている匂いは感じることができません。

人間は“意識できる“匂い以外にも 多くの匂いを情報として感知していて、その無意識の感知から、無意識的に多くの判断をしているという研究があり、オンラインミーティングではその無意識での判断が奪われているという意見があります。

音による「振動」の影響もあります。

サンスクリット語は、言葉の音がもつ それぞれのバイブレーションそのものに効果があると考えられており、チャンティングをしたときは、その空間で音が調和することも重視します。

「言葉の持つバイブレーションが〜」という点を抜いて、単純に 声とか足音など、音が持つ振動に絞り込んでみても、オンラインクラスでは、デバイスが再現可能な範囲の音だけが相手に届くことになります。

本人が生み出した振動ではなく、音量も音質も振動も 講師側のデバイス、参加者側のデバイス、2度フィルターを通すことになり、最終的には参加者側のデバイスが再現した音と振動に置き換えられるわけで、実際に相手が発した音の振動そのものは受け取れません。

プラーナ(life energy、中医学でいう“気“と近いもの)」の動きも考えられます。

ヨガでは 呼吸がプラーナの動きに影響を与えると考えます。

どちらも体外と体内を行き来しているものの、呼吸は外気から呼吸器だけなのに対し、プラーナは あらゆるところを行き来していると考えます。

この考え方については 受け入れられる方とそうでない方がいると思いますが、私個人は自分の体については感じる部分があり、それが同じ空間にいる参加者の皆さんにも起っているとしたら、出入りしている互いのプラーナを 少しずつ共有し合っている と言えることになります。

そして ハコである、その空間も ー匂い、振動、プラーナを 周囲の植物や動物、時間に影響されてー 抱えています。

「ずっと 何かがない」と感じていたものは、その空間と そこに集まった方々の存在そのもの…
互いの生気や、そうした「場そのもの」が含んでいるものだったのではないかと思います。

こうしてみると、極めて動物的なものー


「キモっ」
と感じる類のようなものですが、
結局のところ ヒトは動物なのであり、動物的な感覚を必要としているのではないかと感じます。

会場にかすかに響く、アサナとアサナの間の 呼吸の音。

ディープリラクゼーション中、会場の中に木漏れ日を通して、急に光が差し込んでくるときの あの感覚。

風が吹き抜けて、鳥のさえずりが 急に鮮明に聞こえてくる瞬間。

自分と他の人々の振動が反響して広がっていく ブラマリの音の重なり。

枝葉を離れた一葉が、小さな音を立てて石畳に触れる音。

そうした瞬間を、その場 その時いる人々と共有している。

その空間そのもの。

そうした空間が 恋しいです。

ヨガクラスを通して何がしたいのか。

「ヨガ情報のシェア」だけでなく、お互いに、目に見えない何かが影響し合い 共有し合うような、そうしたものにしたい。

そんな意識を持っていたことに 気づかされた過程でした。


それが分かったからといって、何も変わることはなく、
実際の対面式クラスは、ずっとずっと先になるでしょう。

嵐の渦中にあるときに 家の外にある目標を望んでも、肉体的・精神的に消耗し 実りは少なく、家の内側でやれる目標に取り組む方が 自然です。

今年は、手にしているものの価値を見直し、それに満足し、「平穏な日々を重ねること」そのものを重視しようと思います。

当面は オンラインクラスが持つ良さを、自分のクラスの中で生かせるように、取り組んでいきます。

本年もよろしくお願いいたします。